From:宮里竹識
渋谷のスタバより、、
あなたは、
「イエス」と「ノー」、
どちらがよく聞こえますか?
多くの人は「ノー」の声がよく聞こえます。
遙か遠い昔、
人は危機に敏感にならねば生きていけませんでした。
危険な猛獣が近くにいるのに
危機感なく猛獣の目の前を通っていれば、
食べられて終わりです。
自分の生命を脅かす危険なことや、
普段と違うこと、違和感を感じることには、
人間は敏感に反応してきたのです。
その危機回避能力のおかげで
人間はここまで反映することができたのです。
この危機を察知する能力、
現在では昔ほど必要ではありません。
生命に危険が及ぶほどの危機は日常生活ではありません。
しかし人間の危機察知能力は遺伝子レベルで染みついており、
いまだに人間にはそれが顕著に見られます。
それが、
”現代人は否定に対して過剰に反応する”
という形で見て取れます。
商品やサービスを売っていて、
ちょっとクレームが来ただけで謝罪をし、
反省や改善を考えます。
何か悪いことをしてしまえば謝るのは当然ですし、
失敗を反省して今後の改善に活かすのも大切です。
でも、ちょっとやり過ぎと感じることも多いのです。
例えば電車が少し遅れただけで
「電車が遅れてしまい、誠に申し訳ありません」
なんていうアナウンスが流れます。
電車の整備不良といった鉄道会社の不手際でなければ、
過剰に謝る必要はないと思います。
「電車内でケンカが発生したため遅延が発生しています。
今後同じことが起こらないよう、周囲の人に優しさをもって接してください」
くらい言っても良いと思うのですが、どうでしょうか。
とくに気をつけてほしいのが、
”顧客になり得ない人”
からのクレームに反応してしまうことです。
私も起業当初は、
不意にやってくるクレームに過剰反応していました。
でもあるとき気がついたのです。
「このクレームを言ってくた人は客じゃない!」
優良顧客からのクレームなら真摯に対応すべきですが、
客になり得ない人やお客さんにしたくない人からのクレームには、
過度に反応してはいけないのです。
お金を払ってくれるお客さんが喜んでくれることなら、
それによってお金を払わない人が批判しても気にする必要はないのです。
顧客になり得ない人のクレームに対応することで
商品やサービスの内容を変えてしまうと、
これまで喜んで買ってくれた人が遠ざかってしまうおそれさえあるのです。
あるファーストフード店が、
新規客を増やすためにサラダなどの健康フードをメニューに追加して
アピールしたところ、売上が大きく下がったということがありました。
サラダなどを推されたことによって、
ジャンクフードを手軽に食べたいという既存客の心が
離れたしまったからです。
そのファーストフード店は、
その後以前のジャンクフードをメインに戻したことで
売上が回復したそうです。
お金を払ってくる人に喜んでもらい、
客になり得ない人は遠ざける、
これが大切です。
100メートル先からささやかれる「イエス」には耳をかし、
耳元で言われる「ノー」には過剰に反応しない。
こういう考えもときには必要ですよ。
お金を儲けて仕事にやりがいを!人生に生きがいを!
記:宮里竹識(みやざとたけし)