From：宮里竹識
つくばの自宅より、、
近年、YouTubeを使った広告動画が流行っています。
私も色んな企業の広告動画を見てきましたが、
これが一番だと感じたものがありますので
それを紹介します。
1．うつ病になったティラノサウルス
この動画の主人公は、現代に生きるティラノサウルスです。
ティラノサウルスといえば
恐竜の王様とも呼べる存在です。
そんなティラノサウルスが街中に現れれば
人は驚き、恐れ、パニックになります。
人々に畏怖されることで自分は特別なんだと優越感に浸っていた
ティラノサウルス。
しかし彼の日常生活がネットで暴露されてしまいます。
その内容は、
ベッドに横になってくつろいだりする様子や
料理をしている場面です。
この動画が拡散したことで彼は威厳を失い、
人々に笑われる存在になってしまいました。
環境が一変し自分に自信をもてなくなったティラノサウルス、
ついにうつ病になってしまいました。
何とかうつ病を克服しようと思い
友人の勧めでジムに通ったりもしますがダメでした。
生きる気力もなくして外に出たいという気持ちもなくなっていきました。
そんな彼がある日出会ったのです。
その出会いをきっかけに、
彼のうつ病は改善していきました。
この動画は、
人を驚かせることに生きがいを感じていたティラノサウルスがうつ病になり、
ある出会いをきっかけに立ち直っていくという
ハートフルストーリーです。
ぜひご覧下さい。
2．この動画の何がすごいか
この動画を見てもらえば分かるとおり、
これはAudiの自動運転車の広告動画です。
この動画の素晴らしい点は次の2つです。
【①ストーリーを使っている】
人はストーリーが大好きです。
映画・小説・ドラマ、
みんなストーリーですよね。
広告にあふれた現在社会では、
普通に商品の紹介をしても人は気にも留めません。
しかしストーリーであれば
興味を持って見てくれるのです。
しかもこの動画は起承転結というストーリーの基本が
しっかり入っています。
起：人々を驚かすことに生きがいを感じていたティラノサウルス
承：庶民的な生活が暴露されて笑いものになり、うつ病になる
転：Audiの自動運転車に出会う
結：人生に新たな楽しみを得られ、うつ病が治って生きがいを取り戻す
このストーリーを見事に使いこなしているところが
素晴らしいです。
【②ティラノサウルスを主人公にしている】
いくらストーリーが人を引きつけるといっても、
普通の人間のストーリーであれば
ここまで興味を引かれなかったはずです。
うつ病の人が何かをきっかけに病気を克服するなんて話は
どこかで聞いたことあるような話ですからね。
そこでAudiは人ではなくティラノサウルスを主人公にしました。
”ティラノサウルスがうつ病になった”
このアイデアが斬新だったのです。
ちなみに、ティラノサウルスって手（前足？）が短いですよね。
普通に車を運転しようとしてもハンドルをもてない、
だからこそ自動運転という新しい技術がより映えるのです。
動画の中にもそんなシーンがありましたが、
感動的な話の中にも笑いの要素があって面白かったです。
広告において最も重要なものは
「人の注意を引くこと」
です。
＜ストーリー＞×＜ティラノサウルス＞
この2つがかけ合わさったことで
ここまで印象的な広告動画となりました。
3．まとめ
うつ病になったティラノサウルスを主人公にした
Audiの広告動画、どうでしたか？
私はすごく面白いと感じました。
ストーリー&ティラノサウルスという2つの要素を使って
人の注意を引きつけ、記憶に焼き付ける素晴らしい動画です。
私はこれまで東京に住んでいて車が必要ない生活でしたが、
最近つくばに移住しました。
つくばは車社会なのでその内買うことになると思っていましたが、
前々から車を買うときはPEUGEOTと決めていました。
でもこの動画を見てAudiに心が揺らいでしまいました。
それくらい良かったです。
というわけで、
あなたが動画を使った広告を作ろうと考えているなら、
単なる会社や商品を紹介するような
つまらない動画にならないようにしてくださいね。
お金を儲けて仕事にやりがいを！人生に生きがいを！
記：宮里竹識（みやざとたけし）
