男性向けの商品の販売に露出の高い女性を起用するということは、何十年も前から行われている手法です。
通常の男性の脳が、魅力的な女性の姿や露出度の高い格好に反応するようにできていることは、疑問の余地はないことでしょう。
今回の記事では、この方法が本当に集客に効果があるのかについて、考えてみたいと思います。
1.男性は性的興奮が高いほど判断力が低下する
セクシーな広告が人の注目を集めるのは間違いありませんが、
それが売上にどこまで影響するのかを実験した研究者がいました。
被験者にビキニ姿の女性の映像と普通の映像のどちらかを見せ、
意思決定能力を調べたのです。
先に結論を言うと、
ビキニ姿の女性を見ている男性は、
金銭的オファーを受けた際に判断力が低下することが分かりました。
実験の具体的な内容はこういうものです。
男性被験者たちは、
①25ドルを今受け取る
または
②交渉して後日より多く受け取る
という選択肢が与えられました。
どの被験者も一応②を選びましたが、
セクシーな画像を見た被験者とそうでない被験者とでは、
交渉結果に差が出たのです。
ビキニ女性の画像を見た男性はそうでない男性に比べて交渉が手ぬるく、
低い金額に甘んじたのです。
例えば、ビキニ画像を見た男性が7ドルプラスの金額を1ヶ月後に
受け取ることで合意したとすると、
普通の画像を見た男性は14ドルを1ヶ月後に受け取ることに成功したのです。
もちろん画像の影響度には個人差がありますが、
平均で見てもセクシー画像を見た被験者の方が
より早く不利な交渉結果を受け入れていたのです。
2.どのような場合にセクシーな女性がセールスに効果的か?
セクシーさをアピールすることで男性の判断力を低下させ、
セールスを有利に進められるということが分かりました。
しかしこの効果は一時的なものです。
そのため、できるだけ早く成約につなげられるかが重要になります。
一番手っ取り早いのは、
ビキニギャルに直接売ってもらうのが最も効果が高いでしょう。
夜のお店でお姉さんが外に出て呼び込みするのは、
むさいおじさんが呼び込みするより100倍効果的です。
この例は極端にしても、
なるべく早い段階で契約を成立させられるタイミングで
セクシーな広告を使えるかが成功のカギになってきます。
3.セクシーな広告のリスク
セクシーな広告が男性の注意を引きつけることは間違いありませんが、
こういった画像は女性客を不快にさせるリスクがあります。
あなたの商品やサービスが女性向けであるなら、
セクシーな広告を使ってはいけません。
また、セクシーな広告は性的な感情には直結するが短期的なもので、
ブランドそのものに対する記憶は定着しにくいという研究結果もあります。
つまり、あなたの会社やブランドのことを覚えてもらえないということです。
ブランドのイメージを顧客に残したいのであれば、
セクシー広告は逆効果というわけです。
4.まとめ
セクシー広告が男性の注意を引くことは昔から知られていましたが、
男性の判断力を鈍くさせる効果があるという話をしました。
また、どのような場合にセクシー広告が効果的なのか、
どのような場合には逆効果なのかについても話をしました。
おそらく多くの商品・サービスにおいては
セクシー広告はリスクの高い方法となります。
セクシーなイメージがブランド戦略に欠かせない場合以外は、
注意して使うようにしてください。
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記:宮里竹識(みやざとたけし)