あなたはセールスにおいて、パーセント表示を上手く使えていますか?
「成功率80%」
「顧客満足度93%」
このようなパーセント表示はダメとは言いませんが、最適とは言えません。
今回の記事では、セールスにおけるパーセント表示の使い方について説明します。
1.パーセント表示に関する実験
パーセント表示にするかそうでないかによって、
人がどのように反応するかについて、
いくつか実験が行われていますので紹介します。
【実験1】
精神科医に、次のような患者を退院させるか聞きました。
①6ヶ月以内に暴力行為を起こす確率が20%の患者
②100件中20件の割合で6ヶ月以内に暴力行為を起こす患者
①の患者に対しては79%の医師が退院させると回答したのに対し、
②の患者に対しては退院させると回答したのは59%の医師だけでした。
パーセント表示で聞くよりも「100件中20件」という実数で伝えた方が
患者を退院させるのは危険だと判断されたのです。
【実験2】
次のどちらがより危険性を感じるかという実験が行われました。
①1万人中1286人が死亡するガン
②死亡率12.86%のガン
結果は、①の方が32%も危険性が高く感じるとなりました。
人数で表した方がより現実味を感じさせ、
パーセント表示にするとやや軽く感じることが分かりました。
2.ネガティブな情報かポジティブな情報かでパーセント表示を使い分ける
先の実験から、
●ネガティブな情報はパーセント表示で悪い印象を和らげる
●ポジティブな情報は実数を出してより強く伝える
という使い方が効果的だということが分かります。
ネガティブな情報を伝えるときは、
「私たちの商品で不具合が発生するのは100台中3台だけです」
というのではなく、
「私たちの商品で不具合が発生するにはたったの3%です」
と言いましょう。
ポジティブな情報を伝えるときは、
私たちのサービスの成功率は92%です」
というのではなく、
「私たちのサービスで100人中92人が成功しています」
と言いましょう。
3.まとめ
物事を正確に伝えるためにもパーセント表示は有効な方法です。
しかし、パーセント表示は実数表示に比べて
相手に伝わりにくいという特徴があります。
この特徴を利用して、
ネガティブな情報にはパーセント表示で、
ポジティブな情報は実数で伝えるようにしましょう。
私も本業の障害年金のセールスでは、
「昨年は102人のサポートを行い、その内100人が障害年金を手に入れています」
という感じでポジティブな情報を説明しています。
言葉の使い方一つで成約率が変わってきますので、
パーセント表示は意識して使うようにして下さい。
お金を儲けて仕事にやりがいを!人生に生きがいを!
記:宮里竹識(みやざとたけし)