セールスを楽にするための活動全般を、
マーケティングといいます。
ライバル会社との競争に勝ち残るためにどうすればよいか、社長は日々考えているはずです。
そこで今回は、ちょっと目から鱗となる話をしたいと思います。
1．二面性のあるメッセージを伝える
セールスメッセージには、
一面性のメッセージと二面性のメッセージがあります。
一面性のメッセージとは、自社の商品のみを説明するメッセージです。
一方、二面性のメッセージとは、自社とライバル会社の商品を比較して
説明するメッセージをいいます。
自分の商品を紹介するだけの一面性のメッセージの方が、
売る方は簡単です。
しかし、買い手である見込み客は、
他社との比較ができる二面性のメッセージの方に説得力を感じます。
ただ、二面性のセールスメッセージは作るのが難しいのです。
なぜなら、ライバルと自社の両方を紹介しつつ、
自社の商品を勧めなければならないからです。
しかも、読む人の目に公平でバランス良く写らなければいけません。
2．競合を褒めれば見込み客が評価してくれる
二面性のセールスメッセージを考えるとき、
安易に他社の悪いところと自社の良いところを紹介するのは
お勧めしません。
見込み客にとって胡散臭さを感じるからです。
ここは逆にライバルを褒めるというのが効果的なのです。
ちょうど先日、Intellectual Ventures Laboratoryという
ベンチャー企業が開発した蚊を駆逐するシステムが面白いと思ったので、
この会社の商品のセールスメッセージを考えてみたいと思います。
”金鳥の蚊取り線香、長年にわたって皆さんに愛されてきました。
1895年渦巻き型の蚊取り線香が開発され120年にも長きにわたり
うっとうしいヤツらを仕留めるにはこれが一番一般的で効果的な方法でした。
でも、21世紀の今、蚊取り線香もオートメーション化するときがきたのです。
ついにIntellectual Ventures Laboratoryによる
レーザー蚊取り線香の登場です。
敷地内に入った蚊の羽をレーザーで一瞬にして焼き切ります。
羽を焼かれて地に落ちた蚊は、死あるのみです。
あなたはスイッチを入れるだけと簡単で、効果は抜群です！”
他社との比較広告では、
競合会社をバッシングして降伏させる必要はありません。
あなたの商品の良さを冷静に伝えればいいだけです。
ライバルにないメリットは？
使いやすいのか？
きれいなのか？
早いのか？
安いのか？
健康的なのか？
効率的なのか？
あなたの商品の良さが一目で分かる比較表を作ると、
かなりの効果が期待できます。
そして、先ほどの蚊取り線香で私が考えたメッセージのように、
競合会社を褒めればよいのです。
ライバルをけなすよりも、ライバルを褒めた方が見込み客は評価してくれます。
3．まとめ
マーケティングにおいて、自社の商品を一方的に紹介するよりも、
他社の商品と比較して紹介した方が説得力があるという話をしました。
そして、他社と比較するときは安易にバッシングするのではなく
あえてライバルを褒めることで高い評価が得られるということを
お伝えしました。
私も競合会社のことを
「私たちよりも安くサポートしてくれる会社だ」
と言っています。
値段が判断基準のお客さんは当然離れていきますが、
金額よりもサービスの質や安心を求めるお客さんは
私を選んでくれるようになりました。
あなたの商品も競合会社の商品を褒めてみてはいかがですか。
お金を儲けて仕事にやりがいを！人生に生きがいを！
記：宮里竹識（みやざとたけし）
