世の中の広告や多くの営業マンが商品を売ることができない最大の原因は、「メリット」を伝えていないからです。
あなたが営業マンなら自分の営業トークを思い出してください。
または、そこら中にあふれている広告を見てください。
ほとんどの営業トークや広告には、
「あなたが得られるメリット」
が示されていないのではないでしょうか?
ここでは、多くの営業マンや広告で売れない理由と、
売るために必要なメリットについて解説していきます。
特徴ばかり話したがる営業マン
まずは営業マンは特徴ばかり言って商品を売っているという
事実に気づいてください。
私もそうでした。
私は社会保険労務士として10年以上のキャリアがありますが、
マーケティングを学ぶまで、営業ではサービスの特徴ばかり言って
売ろうとしていました。
特徴とは、商品・サービスを簡潔に説明したもの、
あるいは他の商品・サービスとの違いととらえてください。
私は次のような言い方で社労士のサービスを売り込んでいました。
「給与計算や社会保険手続きを代行します」
「障害年金の手続きをあなたに代わって行います」
今思えば当然ですが、営業の結果は散々なものでした。
メリットを伝えずに商品・サービスの特徴ばかり伝えていたので、
見込み客は「欲しい」と思わなかったのです。
マーケティングを学んで以降は、メリットを重点的に伝えるようにしました。
メリットとは、
「見込み客が得られる価値」
のことをいいます。
私の社労士としての営業トークはこう変わりました。
前:
「給与計算や社会保険手続きを代行します」
後:
「給与計算や社会保険手続きを代行することにより、
御社の人件費を削減することができます。
また、これまで給与計算や社会保険手続きに使っていた時間を、
より生産的な作業に使うことができます。
さらに、私たちは多くの会社の経営実態を見てきているので、
御社に適した業務改善案を提示することもできます」
前:
「障害年金の手続きをあなたに代わって行います」
後:
「障害年金の手続きを私が代行することによって、
あなたは役所に振り回されることもなく
ただ待っているだけで障害年金を受け取ることができます。
病気で働けなくなって経済的に不安を感じていたでしょうが、
障害年金はその経済的不安を解決してくれるでしょう」
同じサービスを売るにしても、
特徴だけを伝えていた時に比べ
メリットを全面に出したときの方が
圧倒的に成約率は高くなりました。
お客さんは商品の特徴になど興味はなく、
自分にとってどんなメリットがあるかをいつも考えているのです。
アメリカ新聞協会もこんなことを言っていました。
消費者は、製品に何が含まれているかではなく、
製品が自分たちに何をもたらすか、と考える。
この「特徴ではなくメリットだ」という考え方の転換は、
私にとって100万ドルの価値がありました。
営業の成約率が上がることで、
●無駄な営業に時間を取られなくてすむ
●顧客が増えたことで、優良顧客を大事にし、不良顧客を切り捨てることができた
という大きなメリットを得られたからです。
まとめ
マーケティングにおいて、
見込み客はメリットにしか関心をもたない、
という話をしました。
あなたの営業トークや世の中の広告をもう一度見回してください。
その多くが商品の特徴ばかりで
見込み客が得られるメリットを語っていないことが分かります。
ただ、その状況はあなたにとってチャンスでもあります。
もしあなたの競合が特徴ばかり語ったセールスを行っているなら、
あなたはメリットを語るだけで競合に勝てるということになります。
まずはあなたの商品のメリットを書き出し、
それを見込み客に伝えるようにしてください。
きっと見込み客の反応が変わり、あなたは驚くことでしょう。
お金を儲けて仕事にやりがいを!人生に生きがいを!
記:宮里竹識(みやざとたけし)