今回の記事では、ハイエンド商品を追加することで、
それ自体の売上は悪くとも、ラインナップの二番目に位置する商品が売上を伸ばせることについて、
話をしていきます。
スタンフォード大学の実験で分かったこと
スタンフォード大学が、消費者のグループに購入するカメラを選ばせる
という実験を行いました。
第1グループでは、フル装備のカメラとそうでないカメラの二種類の中から
一つを選択させました。
第2グループでは、フル装備のカメラとそうでないカメラに加えて、
更に高性能のモデルを加えた三種類の中から一つを選択させました。
その結果、興味深いことが起こりました。
第1グループでは、二つのモデルを選んだ人の割合が約半々となりました。
しかし第2グループでは、最も安いモデルのカメラはほとんど選ばれず、
フル装備のカメラ(2番目に性能の良いカメラ)が最も選択されました。
同じフル装備のカメラであっても、
より上位のモデルを追加することで売れ行きが伸びるということです。
なぜこのようなことが起こるのかというと、
ハイエンド商品を加えることで、2番目のカメラ(フル装備のカメラ)が
合理的な妥協案として顧客に認識されたからです。
つまり、最上位のモデルがすでにある場合、
より高価格の商品をラインナップに加えることで
元最上位モデルがよりいっそう売上を伸ばせるということになります。
まとめ
今回の記事では、
ハイエンドモデルを追加することで二番目となった既存の商品を
より多く売ることができるという話をしました。
しかし、注意すべき点もあります。
それは、ハイエンドモデルを次々と追加し、
お客さんの選択肢が多くなりすぎてしまうことです。
選択肢が多すぎると人は悩みます。
一度悩んでしまうと、
そのまま購入しないということになる可能性が高くなるのです。
それを防ぐためにも、ラインナップの数には注意を払って下さい。
商品数が多くなってきたら、
ローエンド商品をラインナップから外すといったことも検討するように
してください。
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記:宮里竹識(みやざとたけし)