20世紀前半のアメリカで、
ロバート・コリア−というマッケッターが
数多くの商品を売っていました。
彼が書いたセールスレターの売上は、
現在の価値で約1,000億円と言われています。
そんな彼が、
魚釣りからセールスの極意について話していますので
紹介します。
1.魚釣りをしていた二人の男
ある日、
二人の男が海辺で魚釣りをしていました。
一人はたくさんの最新の釣り道具で身を固めた男。
もう一人は、木の枝に糸を結びつけただけの釣り竿を使う
みすぼらしい身なりの少年。
最新の釣り竿を使っている男は、
運が悪いのか、魚にエサをかじられる気配すらありません。
ところが、
みすぼらしい身なりの少年の方は、
木の枝に糸をつけただけの釣り竿しか使っていないのに、
次から次へと魚を釣り上げているのです。
なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?
その理由を検証してみると、
エサに違いがあったのです。
みすぼらしい身なりの少年は
どんなエサに魚が食いつくのかを知っていましたので、
それをエサにしていました。
一方、何も分かっていない男はハイテクのルアーを使っていましたが、
それに騙される魚は一匹もいなかったというわけです。
2.何を「エサ」にして売るか
ロバート・コリア−は先ほどの話について、
「魚釣りについての本は昔からたくさん出版されているが、
要するに、一番大切なのは、『魚はどのエサに食いつくか』だ」
と言っています。
つまり、
あなたのセールスで見込み客を誘惑するエサは何か?
どうすればあなたが売っている商品・サービスとそのエサを結びつけることができるのか?
ということです。
人は売り込まれるのが嫌いですので、
何も考えずに売り込んでもうまくいきません。
そこで、見込み客が注目するエサを用意する必要があるのです。
商品やサービスを売るために、
売り手は様々なエサを用意します。
値引きであったり、返金保証だったり、
無料プレゼントだったり、顧客の注意を引きつけるキャッチフレーズだったり、
様々です。
どんなエサが効果的かについては、
魚である顧客のことを知らなければなりません。
たくさんの顧客と話をし、
顧客が何に悩んでいるのか、
どんな未来を望んでいるのかといったことを
聞きましょう。
顧客が本当に求めているものを理解できれば、
それをエサにして商品・サービスを売るのです。
3.まとめ
ロバート・コリアーが語った魚釣りの話から、
商品・サービスを売るためには顧客が食いつくエサを
用意しなければならないという話をしました。
多くの経営者は商品やサービスにばかり目がいって、
顧客のことを深いレベルで理解できていません。
まるで、魚釣りの話ででてきた
最新の装備を身につけた男でも
魚が食いつくエサを知らなかったために魚を釣ることができなかった
ようにです。
まずは顧客から始めましょう。
顧客の悩み、恐れ、欲望を理解し、
食いつきの良いエサを用意しましょう。
そうすれば見込み客に逃げられることなく、
セールスを行うことができるはずです。
お金を儲けて仕事にやりがいを!人生に生きがいを!
記:宮里竹識(みやざとたけし)