水の販売をしている会社が、
ある地域に大々的に広告をうち、
自社の水を売り込みました。
しかし結果は散々なものでした。
誰も水を買ってくれません。
その理由を調べると、驚くべきことが分かりました。
その地域は美味しい地下水が豊富で、
住民のほとんどが地下水を利用していたのです。
これでは水は売れません。
調査不足の状態で商品を売ったときに失敗する典型的な例です。
というわけで、
この記事では調査の重要性について話をしていきます。
1.顧客獲得はリサーチから
見込み客の求めているものを知るための最善の方法は何か?
答えは簡単、
相手に聞くことです。
それをやり始めたのが1930年代のアメリカのセールスマンです。
自分たちのターゲットとなる市場にいる人に近付いては
次のような質問をしていきました。
●あなたの好きなものは?
●あなたの嫌いなものは?
●あなたの欲しいものは?
●どうすればもっと良くなると思いますか?
●いくらなら買ってくれますか?
こうした質問に対する回答は、
新たにより良い商品やサービスを開発するために大きな価値をもたらしました。
パソコンの前でイスに座ったまま、
創造的なひらめきを頼りに広告を作ってはいけません。
まずやるべきことは、調査です。
その調査結果をもとに広告を作成した方が、
売れる可能性が高くなることは明白です。
というわけで、見込み客のリサーチを始めましょう。
2.何を調査するか
顧客に何をリサーチするかは、
売っている商品や・サービス・地域・顧客層などによって変わってきます。
ただ、多くのケースで使える質問を五つ用意しましたので紹介します。
質問①:商品を買う前、どんなことで悩んでいたか?
質問②:何がきっかけで、当社の商品を知ったか?
質問③:商品を知ってすぐに買ったか?買わなかったとしたらなぜか?
質問④:何が決め手となって商品を買ったか?
質問⑤:実際に商品を使ってみてどうだったか?
この五つの質問により、
見込み客が何に悩んでいたのかということから、
商品を買って問題を解決するまでの一連のプロセスが分かります。
この質問に対する答えをたくさん集めることにより、
どんな人がお客さんとして大きな利益ももたらすのか?
お客さんはどんなことに悩んでいるのか?
お客さんは何を求めているのか?
どのように商品を売るのが効果的か?
といったことが分かります。
見込み客に何を聞けば良いのか分からないという場合は、
上記五つの質問をしてみると良いでしょう。
3.どうやって調査するか
どうやって調査するかについても、色んな方法があります。
一番良い方法は「直接聞く」ことです。
お客さんと良い関係が気づけているなら簡単です。
簡単な割にはあまり実施されていない方法ですので、ぜひ試してみてください。
お客さんに直接コンタクトを取るのが難しいのであれば、
「アンケート」を送るのも有効です。
アンケート調査には往復はがきが便利です。
往復用の表に受取人の住所を書き、
その裏にアンケートに答えたら何がもらえるかを書きましょう。
返信用のはがきの表には売り手であるあなたの住所を書き、
裏がアンケートとなります。
アンケートに答えた人は、はがきを切り離して投函するだけですみます。
アンケートを成功させるコツは、
できるだけ簡単に回答できるようにすることと、
回答してくれた人に何かしらのプレゼントを贈ることです。
アンケートの回答を容易にするには、
多肢選択式の質問にするのが効果的です。
アンケートのお礼として渡すプレゼントも、
回答者が価値を感じるものを選びましょう。
次回来店時に商品を割引するとかでもいいですし、
価値ある情報が詰まった無料のPDFレポートなどでもいいでしょう。
4.まとめ
商品・サービスをいきなり大々的に売り出すと
失敗する可能性が高くなります。
少しでも成功率を上げるために、事前に顧客を調査することが有効です。
どんなことをお客さんに聞けば良いのか、
どんな方法で聞けば良いのかについて話をしました。
自分の商品や競合については知っている人は多いですが、
意外とお客さんのことを知っている人は少ないです。
ぜひお客さんのことを深く知って、売上を伸ばしてください!
お金を儲けて仕事にやりがいを!人生に生きがいを!
記:宮里竹識(みやざとたけし)