人の行動に与える影響について話をするとき、「返報性の法則」がよく話題に上がります。
返報性の法則とは、人は他人から何かを与えられたり尽くされたりすると「相手に何かお返しをしなければ」と感じる心理をいいます。
この返報性の法則は、ビジネスでもかなり使えます。
1.アーミン・フォークの研究
ドイツの経済学者、アーミン・フォークが行った研究により、
より大きな贈りものをすると返報性の効果が高まることが
分かってきました。
フォークは次のような実験を行いました。
まず慈善寄付を依頼する手紙を1万通用意し、
それを3つのグループに分けて送付したのです。
①寄付の依頼状だけを送ったグループ
②依頼状と無料のポストカードと封筒1セットを送ったグループ
③依頼状とポストカード、封筒4セットを送ったグループ
この実験の結果、
①の依頼状だけを送ったグループに比べて
②のポストカードと封筒1セットを送ったグループは
寄付金額が17%高かったのです。
さらに③のポストカードと封筒4セットを送ったグループにいたっては、
依頼状だけを送ったグループに比べて寄付額が75%も高くなったのです。
寄付の依頼と一緒に何かプレゼントを贈ると反応が高まるということは、
今やアメリカなどのマーケティング先進国では広く知られている話です。
2.ビジネスでどう使うか
このプレゼントを贈るという方法は、
様々なビジネスで応用することができます。
展示会での無料配布、路上で試作品を頒布、店舗での無料試食、などなど。
あなたからプレゼントを受け取った人は、
あなたに何かお返しをしたいと感じることでしょう。
もちろん、プレゼントが魅力的なもの、価値のあるものであることが前提ですが。
私がお勧めするのは、
見込み客のリストを集められる形のプレゼントです。
例えば、無料のレポートをお送りするので連絡先を教えてくれ
というものです。
実際私は障害年金に関するPDFレポートを無料でプレゼントしており、
そのレポートの送り先として見込み客のメールアドレスをもらっています。
見込み客の連絡先が分かりメールアドレスのリストが手に入れば、
いつでも何度でもセールスを行うことができます。
お客さんがあなたの商品を買わない最大の理由は
あなたの商品を知らないからです。
なのでセールスをしてあなたの商品やサービスを知ってもらいましょう。
ただ、売り込みのメールばかりを送っていると迷惑メールと判断されてしまうため、
お客さんの役に立つ情報を送りつつセールスしましょう。
私たちの場合は障害年金の役立つ情報を毎日送りつつ、
時折障害年金の申請代行の売り込みをしています。
これにより、お客さんに喜んでもらいつつ集客できるようになるのです。
これは一つの例ですが、
あなたも無料プレゼントを使ってビジネスの仕組を作れないか
考えてみてください。
お金を儲けて仕事にやりがいを!人生に生きがいを!
記:宮里竹識(みやざとたけし)