営業において、「自分の話をするより相手の話を聞くことの方が重要だ」ということは、良く言われています。
営業が得意な人ほど、この言葉に同意してくれるでしょう。
しかしビジネスが軌道にのり、仕組化・システム化が進んでくるとお客さんの話を聞く機会が減ってきます。
このことに危機感をもたなければ、あなたのビジネスは少しずつ死に向かっていきます。
そこで今回は、顧客とのコミュニケーションと顧客満足度の関係について話をしていきます。
1.有罪判決を受けた重罪犯が感じる不公平
有罪判決を受けた重罪犯は、
法的手続きの公平さをどのように判断しているのでしょうか?
自分が受けた刑期を基準に判断するのであれば、
不満度は高くなるでしょう。
なぜなら、結果的に弁護士が負けてしまったから有罪になったのですから・・・。
『あなたはなぜ値札にダマされるのか?ー不合理な意思決定にひそむスウェイの法則』
の著者オリ・ブラフマンとロム・ブラフマンによると、
研究者たちが数百名の重犯罪者を調査した結果、
たしかに刑期は法的手続きの公平さを判断する大きな要因になっていました。
刑期が短い者は訴訟手続きを公平だと感じ、
刑期が長い者ほど不公平だったと感じていました。
しかし、意外なことに刑期と同じくらい、
訴訟手続きの公平さの判断に弁護士と過ごした時間が影響していました。
裁判の結果は同じでも、弁護士と過ごした時間の長い犯罪者は
そうでない犯罪者よりも訴訟手続きを公平と判断する傾向が
高かったのです。
ブラフマン兄弟は、
「結果がまったく同じでも、私たちは懸念を口にできなくなると、
自分がしている体験の公平性全般に対する受け止め方が違ってくる」
と結論付けています。
2.医療裁判を起こす患者の心理
次は、医療事故などにより患者が病院を訴えるときの心理について
考えてみましょう。
『第1感「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』
の著者マルコム・グラッドウェルは、
医療事故などにより訴訟を起こす患者や家族は、
たいがい急かされた、無視された、医師にぞんざいに扱われたと
感じている、と述べています。
医療ミスで深刻な被害を受けた可能性のある人たちであっても、
自分は「公平に扱われた」「医師は最善を尽くしてくれた」と感じた場合は
訴えを起こさないのです。
こうした信頼関係は、医師と過ごした時間と交流の質に左右されます。
3.お客さんと接触する質と量を意識しよう
重犯罪者が感じる訴訟手続きの不公平感や
医療ミスを受けた患者の訴訟心理の例から私たちが学ぶことは、
お客さんとのコミュニケーションの重要性です。
利益率の高いお客さんと直接あって話を聞く機会を作りましょう。
直接会うのが難しいのであれば電話でもかまいません。
お客さんが何に悩んでいるのか、
何を求めているのかについて話を聞くだけでも
顧客満足度は上がります。
とはいえ、顧客数が多い等の理由で直接話を聞くことができない
こともあるかもしれません。
そんなときはメルマガがお勧めです。
基本的にはこちらからの一方的なコミュニケーションとなってしまいますが、
お客さんが定期的にあなたのことを思いでしてくれ、
場合によってはコメントをくれることもあります。
このようなメルマガでのコミュニケーションも
直接の対話には及ばないものの、
かなりの効果があります。
4.まとめ
お客さんとコミュニケーションを取ることによって
顧客満足度が上がるという話をしました。
直接顧客と話をするのが難しければメルマガを導入してください。
私もメルマガで既存客や見込み客とコンタクトをとっていますが、
自然とお客さんから信頼を得ることができました。
その結果、売上がアップしただけでなく、
質の高い顧客が増え、質の悪い人を遠ざけることにも成功しました。
お客さんとのコミュニケーション、
あなたも常に行うようにしてください。
お金を儲けて仕事にやりがいを!人生に生きがいを!
記:宮里竹識(みやざとたけし)