From:宮里竹識
下北沢の自宅より、、
カレーって美味しいですよね。
日本の国民食とまでいわれるカレー、奥深いものがあります。
今回レトルトカレーを食べて驚いたことがあったので、そのことを共有しつつ、販売戦略について思うところを話したいと思います。
1.二種類のカレー
今日の夕飯はカレーでした。
といってもレトルトカレーですが。。
でも最近のレトルトカレーは侮れません。
へたなお店よりも美味しいのです。
先日二種類のレトルトカレーを買ったので、
妻と一緒に味比べをしたのです。
ほかほかご飯にカレーのルーをかけます。
そこで異変に気がつきます。
カレーの見た目が全く同じなのです。
匂いも一緒でした。
カレーはスパイスの配合や具によって
色や匂いが変わるのもです。
レトルトカレーのパッケージも見ましたが、
全く別のカレーです。
見た目は近いものがあるけど味は違うだろう、
そう思って食べてみました。
しかし味も同じでした。
なんてことでしょう。
改めてカレーのパッケージを見比べました。
すると、
二つのカレーは販売会社が同じであることが分かりました。
さらに、栄養成分表示の各栄養素の分量も同じでした。
一つは100グラムあたりの栄養素で
もう一つが200グラムあたりの栄養素になっていましたが、
割合は全く同じです。
結論、この二種類のカレーは同じものである!
まぁ、味は美味しかったのでOKです。
しかしパッケージは別物なのに中身は同じカレーというのも
あるもんですね。
2.同じ商品をパッケージを買えて売るのはアリか?
今回のカレーのケースでは、賛否が分かれそうですね。
人間は感情で動く生き物ですので、
別のパッケージで同じものを売るというだけで
拒否反応を示す人もいるでしょう。
しかし私はアリだと思っています。
もちろんパッケージにウソがあるとダメですよ。
例えば一つは中辛、もう一つを辛口と言いながら
同じものを売るのはダメです。
今回のカレーは二つとも中辛となっており、
「○○豚」を使っていると書いてあり、
何らウソはありません。
また、二つのカレーのパッケージには次のような特徴がありました。
カレー①:
様々な香辛料の写真が載っている
カレー②:
ある戦国武将の名前と家紋が載っている
たくさんのスパイスの配合からくる旨みを楽しみたい人はカレー①を、
ある戦国武将が好きな人はカレー②を選ぶことでしょう。
3.誰に売るか
この二つのレトルトカレーから学ぶべきことは、
「誰に」売るかということです。
人は「これは自分のための商品だ」と感じると、
欲しいという欲求が大きく高まります。
例えばあなたがトイプードルを飼っていたとして、
次のどちらが欲しいですか?
①普通のドッグフード
②トイプードルの健康を考えた専用のドッグフード
ほとんどの人が②と答えるはずです。
先のカレーも同じことです。
同じカレーであっても、
「誰に」売るかを考えることでパッケージを複数用意したのです。
これは販売戦略としては十分アリといえます。
実際に売ってみて、
売れれば続ければいいし売れなければ止めればいいのです。
似たようなことで成功しているのが、ある薬です。
ちょっと商品名は忘れてしまったのですが、
頭痛や生理痛に効くという青いパッケージの薬です。
その薬自体良い商品で売れているのですが、
あえて誰に売るかを絞ってみたのです。
具体的には、女性向けの生理痛を抑える薬として
パッケージもピンクにして同じ薬を販売したのです。
その結果、単なる頭痛・生理痛の薬から
”女性の生理痛のための薬”というポジショニングがなされ、
元の値段よりも若干高くしても売れたのです。
4.まとめ
パッケージの異なる二つのカレーの中身が同じだったという話から、
「誰に」商品を売るかを考えることの重要性について話をしました。
あなたが売っている商品は「誰に」売っているのか考えてみてください。
そして「別の誰か」に売ることができないかも考えてみましょう。
新たな顧客をつくるきっかけになるかもしれませんよ。
お金を儲けて仕事にやりがいを!人生に生きがいを!
記:宮里竹識(みやざとたけし)