顧客に信頼してもらいたいけど、どうしたらいいか？
こんな相談が時折私の元にきます。
私の答えはいつも一緒で、
「あなたが顧客を信頼していることを示すようにしてください」
と言っています。
これには、ニューロマーケティング的にも理にかなった根拠があります。
1．ポール・ザック氏が詐欺にあったときのエピソード
あなたはオキシトシンという物質を知っていますか？
オキシトシンは中枢神経での神経伝達物質で、
信頼関係を構築する上で重要な役割を果たします。
オキシトシンは良好な対人関係が築かれているときに分泌され、
闘争欲や恐怖心を減少させます。
オキシトシンを人に投与するという実験も行われましたが、
金銭取引において相手への信頼が増すことが判明しました。
ここで一つ、オキシトシンと関連したエピソードを紹介します。
クレアモント大学院大学神経経済学問研究センターの所長であり、
”非公認オキシトシン伝道者”であるポール・ザック氏は、
若い頃にちょっとした詐欺にあいました。
詐欺に引っかかってしまった最大の原因は、
詐欺師がポールを信頼しているとはっきり示した点にあると
ポールは話しています。
ポールが特に強調しているのは、
「人は誰かを助けると、脳の働きによって気分が良くなる」
という点です。
だからこそ私たちは家族や友人に愛着を覚え、
他人のために行動することもあるのです。
これは大抵の場合は良いことです。
相手が詐欺師でなければ･･･。
2．信頼されるとお返ししたくなる
ポール・ザック氏のエピソードにより、
人は他人を助けると気分が良くなるということが分かりました。
これをビジネスで活用するのです。
顧客があなたのことを助けたい、信頼したいと思ってもらうには
どうしたらいいのか？
その答えは、
「私たちはあなたを信頼しています」
と顧客にはっきりと示すことがカギとなります。
相手に信頼されるとお返ししたくなりますよね。
その心理を活用するのです。
では顧客に信頼を示すためのアイデアを紹介します。
●あまり制約をつけずに商品の貸出/使用をさせる
●大量の書類に記入させたり面倒な審査を省略して信用取引を開始する
●守秘義務契約書を取り交わすことなく、顧客と情報を共有する
こういったことをすれば、
顧客に対して暗に「あなたを信頼しています」というメッセージを
送ることになります。
しかし、私はあなたに不必要なビジネスリスクを冒せと言っているのでは
ありません。
必要に応じて、目立たない形で信用調査をするのもいいでしょう。
あなたが顧客への信頼を示すことで、
自分は信頼されていると感じた顧客は、
それに報いてくれる可能性が高くなります。
3．宮里はどのように顧客への信頼を示しているか
この顧客への信頼を示すという手法はかなり使えますので、
私も本業で大いに活用しています。
私が本業の障害年金専門の社会保険労務士として行っているのは、
次の二つです。
①サポートの無料体験
②申込書のみで契約を成立させ、細かな契約書の取り交わしを省略する
”まずは私のサポートを体験してください。そして、満足したら契約してください”
”あなたを信頼しているので契約書で不利益なことを求めたりはしません”
このようなことを言うことでお客さんからの信頼を
得やすいようにしているのです。
効果は実感していますが、リスクがゼロとはいきません。
実際、契約内容の詳細を書面にしなかったことで報酬の支払いを拒否している
お客さんが一人います。
現在進行形で動いている案件ですが、最悪訴訟を起こせば確実に勝てます。
なので、多少のリスクはありますが
顧客への信頼を示すことの方が得られるものが大きいと感じています。
4．まとめ
今回は、顧客から信頼されるための方法として、
「あなたを信頼しています」
と自分から顧客に示すことについて話をしました。
●あまり制約をつけずに商品の貸出/使用をさせる
●大量の書類に記入させたり面倒な審査を省略して信用取引を開始する
●守秘義務契約書を取り交わすことなく、顧客と情報を共有する
このような方法がありますので、ぜひ活用してください。
私も効果を実感しています。
お金を儲けて仕事にやりがいを！人生に生きがいを！
記：宮里竹識（みやざとたけし）
