あなたの売っている商品は、お客さんにとって「買いたいもの」ですか?それとも「買うべきもの」ですか?
これによって適切な売り方が変わってきます。
これを理解しておかないと不適切な売り方をしてしまい、本来の売上を低下させてしまうおそれがあります。
そこで今回は、「買いたいもの」と「買うべきもの」の売り方の違いについて話をしていきます。
1.「したい」VS「するべき」
〜をしたい、〜をすべきだ、
このどちらを選ぶかで葛藤したことはありませんか?
例えば、
「今日はボリュームたっぷりのステーキを食べ、ビールを飲みたい」
でも、
「肥満が気になるので野菜と魚中心の食事にして、お酒は控えるべき」
こんな風に悩んだことはありませんか?
ハーバード大学のトッド・ロジャーズとキャサリン・ミルクマンは、
すべての人は「したい自分」と「するべき自分」の2つの人格があると
考えました。
次のような形で2つの人格が対立しているのです。
したい自分VSするべき自分
短期的満足VS長期的利益
ジャンクフードVS健康食品
今ほしいものを買うVSお金を貯金する
昼寝をするVS運動する
ロジャーズとミルクマンの研究により、
「したい」と「するべき」の対立においてどちらが勝利するかは
タイミングが最も重要になるということが分かってきました。
食べ物を例にすると、
すぐに消費する食べ物を選ぶときは食べたいもの(したい)が優先され、
この先数日間にわたって消費する食べ物を購入するときは
健康的で栄養のあるもの(するべきもの)を選ぶ傾向が強くなるのことが
わかったのです。
2.「買いたいもの」と「買うべきもの」の売り方の違い
あなたを含め、ほとんどの商品・サービスを売る人は
お客さんの「買いたいもの」又は「買うべきもの」のどちらか、
あるいは両方を売っていると思われます。
そして先ほどのロジャーズとミルクマンの研究により、
すぐに消費するものの場合は「したいもの」、
あとで消費するものの場合は「するべきもの」が選ばれることが分かりました。
これはセールスにおいては、
「したいもの」=「買いたいもの」、
「するべきもの」=「買うべきもの」
と置き換えることができます。
このことから、あなたの商品が「買いたいもの」か「買うべきもの」かで
売り方を変えることが効果的だと分かります。
すぐに消費するものの場合は「買いたいもの」が選ばれるのですから、
「買いたいもの」を売る場合は、その商品をすぐに使えるようにするのです。
例えば、コンビニのレジのそばにお菓子が置いてあったりしますが、
買ってすぐ食べたいという人にとってはすごく効果的な売り方です。
すぐに電子書籍やマンガが読みたいという人には
電子書籍のサービスは効果的です。
すぐにダウンロードしてその場で読めるのですから。
スマホゲームのアプリなんかも、
ダウンロードしてその場で楽しめるので有効な売り方です。
アマゾンが当日配達を導入しているのも、
お客さんが「買いたいもの」を売るときには効果的です。
逆に「買うべきもの」を売るのであれば、
無理してすぐに使えるようにする必要はないのです。
3.まとめ
商品やサービスは、
お客さんの目線で「買いたいもの」と「買うべきもの」
に分けることができます。
そして「買いたいもの」の場合は、
すぐに使えるようにしておくことで売りやすくなります。
あなたが売っている商品が「買いたいもの」なら、
すぐに使えるようにして売るようにしましょう。
反対に「買うべきもの」を売っているのなら、
すぐに使えるようにする必要はありません。
商品・サービスによってどのような売り方をするかは成約率に影響します。
一度自分の商品を見直して、売り方の最適化を図りましょう。
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記:宮里竹識(みやざとたけし)